- 現地体験レポート:◆吉田農園◆新規就農者に負けないハングリー精神を持って営農に取り組む農家のせがれ
今回は、吉田農園で働く際のイメージをより具体的にお伝えするため、経営者の1人である吉田忠弘さん(27歳)に直撃インタビューをさせていただきました。
栽培品目は幅広く、米、野菜、リンゴ、花卉など。ドライりんごの製造など、六次化に対しても積極的。また、スーパーや市場へ出荷するだけでなく、都市近郊型農業であることを活かした直売所経営も同時に行う、ひと呼んで『ハイブリット農業』を行っています。
多品目栽培、多様な販売経路、六次産業化、、、様々な方面へアンテナをはり、若く勢いのある農園はどのような未来を描いて農業に勤しんでいるのでしょうか?
【吉田忠弘さんプロフィール】
農家の長男として生まれ、農業で様々なことに挑戦し続ける父の背中を見ながら育つ。高校卒業後すぐ就農を考えるが、父の勧めで東京農業大学に進学。堆肥や農業経営について学び、卒業後就農。現在、就農5年目の27歳。20代の若さを武器に農業界を盛り上げようと尽力している。
農家のせがれとして就農した吉田さん。就農後1年ほどは、父親の忠雄さんの手伝いをし、他のパートさん達と同じ様な仕事をして、奥さんとともに父親から給料をもらいながら農業に携わっていました。
そんな中、地域の若手農業者の組織より誘いがあり、思い切って加入してみたところ、農業の会話で先輩達が何を言っているのか全く理解できず、自分の知っている農業の世界はなんて小さいのだと悔しい思いをしたそうです。
大学時代は埃を被っていた教科書を引っ張り出したり、父親や先輩に教えてもらいながら、自分なりに農業のことが分かってきたところで芽生えたのが、「親父の言いなりではなく、自分でやってみたい。」といった気持ちでした。
当初は反対され、「同じ家に頭は2ついらねえ!!」と何回も喧嘩をしたそうですが、ついに忠雄さんが根負けし、畑を貸してくれることに。
「本当に父には感謝しています。」と吉田さん。そこから一経営者として、生産、販路の確立、従業員の教育などを行うようになりました。販売する野菜のラベルにはもちろん「吉田忠弘」の名前が刻まれます。
「新規就農者に負けないハングリー精神を持って農業に取り組む農家のせがれがいたら格好良くないですか?」とやる気に溢れている様子でした。
吉田さんが栽培管理をしている面積は4ha。
正社員2名、パート5名とともにニンジン、ダイコン、キャベツ、ブロッコリー、トウモロコシ、エダマメ、ナス、トマトなど多品目野菜の栽培を行っています。
「キャベツは近くに作っている人がいなかったから始めた。」とのこと。他の生産者の動向に目を光らせながら栽培品目を選びます。
販路は農協関係の知り合いから紹介されたスーパーから始まり、営業努力もありみるみるうちに拡大。
生産量と納品量のバランスが取れず苦労した時期もありましたが、現在はトラブルも少なく安定しているそうです。
取引先全てに出荷した上で、吉田農園の直売所でも野菜を販売できるほど生産の余力も生まれてきましたとにっこり。
その働きぶりを信頼され、近く新しい農地の取得の目途も立っているそうです。「規模が大きくなって楽しくなってきた。」という吉田さんの笑顔が印象的でした。
=鮮度と品種選びで差をつける=
吉田さんの野菜栽培へのこだわりを聞いてみると『鮮度』と『品種』と答えてくださいました。
「品目にも依りますが、例えば大根ですと、味の差はわかりづらいけれど、見た目の差ははっきりわかる。しなびていれば誰も欲しくない。トウモロコシに至っては鮮度がそのまま味の差に直結する。見た目にも食味にも1番影響するのはやはり鮮度。」と言い切ります。
直売所や近隣のスーパーでの販売を中心に新鮮なものを消費者に届けられるように生産・販売に取り組んでいるそうです。
同じ人参を作るにしても、何も考えず、みんなが使っている品種をそのまま使うのはつまらない!と、品種選びにも力をいれており、気になった品種はメーカーに直接問い合わせて情報を集め、納得のいく品種を選ぶようにしているそうです。
東京農業大学在籍時の同級生がその後それぞれの実家を継ぎ、全国に散らばっているそうで、今でも連絡を取り合っているとのこと。
場所によって異なる生産方法や台風の被害状況など、様々な情報を交換しあっているようです。各地域の友人を頼り、法人経営を行っている大手生産者や先進農家に視察に行き、勉強をすることも度々あるそうです。
もっともっと勉強したい!情報をキャッチしたい!というアツい向上心が伝わってきました。
将来は安定経営をした上で、自分も含めて従業員が一般の会社員と同じくらい休日を取れるような環境を整えることが目標だと仰っていました。
※吉田農園は、既に週休2日制を実現しています
=農業に興味がある方、大歓迎です=
吉田さんは、仕事の日は毎朝欠かさずミーティングを行います。
栽培品目、天候、前日までの作業状況から、1日の仕事内容の確認をします。仕事中もコミュニケーションをたくさん取ることを心掛け、「自分の頭の中のことを知ってほしいから『伝える』ことを大切にしています。」と吉田さん。
「農業に興味をもって働いているのだから、指示を出すにしても、例えば『雑草を抜いておいて。』と言ってしまうとやる気も出ないし、なんのために作業をしているかわからない。『この時期に草を抜いておかないと収穫のときに機械に絡まって効率が悪くなるから。』などときちんと説明、理由づけするようにしている。」
従業員の方の立場に立ち、大事に指導していることが伝わってきました。
吉田さんは若く、まだ就農5年目。「自分はまだ、成長した過程をまだ振り返ることができる年齢。
これから未経験から農業の道を歩みだす人に、同じ目線でアドバイスできると思う。」とのこと。
やる気のある人や独立志望のある人には、仕事内容を限定せず、どんどん仕事を任せ、自分で考え取り組んでもらえるようにしているそうです。
今春には正社員の方が1名独立するそうで、今後、機材の貸し出しや農地、販路の確保など独立支援にも力を入れていくと意気込んでいらっしゃいました。
★吉田農園は現在従業員を募集中です。
★長く一緒に働きたい方はもちろん、独立希望の方も大歓迎!
★皆さまのご応募をお待ちしております。
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